ベースTAB譜の記号一覧表

こんにちは、Emmieです!

ベースTAB譜によく書かれている様々な記号・数字・アルファベット等を、書かれている位置で3つにグループ分けしました。

譜面を見ていて「この記号の意味が知りたいけど何て検索したらいいの?」という時の参考になれば嬉しいです。

記号早見表

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1-1|小節外・左側

小節外側の左には、主にその小節から適用される指示について書かれています。


速度記号
曲の速さ(テンポ)の指示です。メトロノームで4分音符1拍を1分間に80回打つ速度。曲の始めや、曲の途中で速さが変わる場合に表記されます。

チューニング指示
チューニングの指示がある場合に記されます。
記載なし(レギュラーチューニング)=E、A、D、G
Half Step Down=全部の弦を半音下げる。E♭、A♭、D♭、G
Drop D Tuning=4弦のみDに下げる。D、A、D、G



セクション
曲の構成上の分け方で、小節の左上に記されます。アルファベットや数字が書かれる場合と、セクション名が書かれる場合があります。
◆セクション名の例
Intro…曲の前奏部分。
A…Aメロ
B…Bメロ
C…サビ
D…大サビなど。
Inter…曲の間奏部分。
Solo…楽器のソロ演奏部分。
Ending/Outro…曲の後奏部分。
※同じコード進行でメロディや雰囲気が変化するときには区別するため「A’(ダッシュ)」や「A2(数字)」などを付ける場合もあります。

シャッフル・ビート
(8分音符)
8分音符2つの音の長さを、三連符の2:1の長さに置き換える形で音を弾ませて演奏する指示です。曲の全体または一部で、小節の左上に書かれます。「バウンス・ビート」と言う場合もあります。

バウンス・ビート
(16分音符)
16分音符2つの音の長さを、三連符の2:1の長さに置き換える形で音を弾ませて演奏する指示です。曲の全体または一部で、このリズムになるときに小節の左上に書かれます。

セーニョ記号
反復記号の一種で、右側に「D.S.」と書かれた小節から特定の小節まで戻るときの印として使用されます。

コーダ記号
反復記号の一種で、右上に「To 」と書かれた小節から特定の小節まで飛ぶときの印として使用されます。

1番かっこ・2番かっこ
反復記号によって繰り返し演奏する際に最後の1〜数小節が1度目と2度目で異なる場合に用いる記号です。1度目は1番かっこ内を演奏し、2度めは1番かっこを飛ばして2番かっこ以降を演奏します。

1-2|小節内・左側

小節内、左には譜面全体のルールなどが書かれています。


TAB譜たぶふ

TAB譜の記号
弦の数に応じた平行線と数字で音楽を表した譜面のことをTAB譜(タブ譜)といいます。4弦ベースの場合は、4本の平行線が書かれています。小説左に「TAB(タブ)」と書かれます。

五線譜ごせんふ

ヘ音記号へおんきごう
5本の水平線に音符が書かれた譜面です。小説の左にト音記号やヘ音記号が書かれ、ベースの音域はヘ音記号で表記されます。バンドスコアなどでは五線譜とTAB譜は上下2段のセットで表記されます。

調号ちょうごう
楽曲のキーを表しています。最初の小節の左に記されるほか、曲中でキーが変わる場合も記されます。

拍子ひょうし
小節の左側に書かれた分数の数字は「拍子」の指示です。「拍子」とは均等の感覚で刻まれる「拍(はく)」に周期的な強弱をつけたもので、曲の始めと拍子が変わるときに記されます。拍子にはいくつも種類がありますが「4分の4拍子」が最もポピュラーな拍子です。

2-1|小節内・音符

基本的な音符についてまとめています。


フレット番号
ベースTAB譜の数字はフレットの番号を指しています。フレットの数はベースの種類によって異なりますが、20フレットのベースが多いです。

0フレット
フレットを抑えずに弦を弾くことで、「開放弦(かいほうげん)」と言います。

全音符ぜんおんぷ
数字を丸枠で囲んだ音符。4分の4拍子で、4分音符4つ分に相当する音の長さ。全音符の長さが他の音符の長さの基準になっています。

全休符ぜんきゅうふ
全音符と同じ長さの休符。黒い小さな長方形が2弦の下側に接するように記されます。

2分音符にぶおんぷ
全音符の2分の1の長さ。全音符と似ていますが、数字を丸枠で囲み、さらに上向きまたは下向きの棒が付きます。

2分休符にぶきゅうふ
2分音符と同じ長さの休符。黒い小さな長方形が3弦上側に接するように記されます。

4分音符しぶおんぷ
全音符の4分の1の長さを示す音符で、数字に上向きまたは下向きの棒が付きます。



4分休符しぶきゅうふ
4分音符と同じ長さの休符です。


8分音符はちぶおんぷ

全音符の8分の1の長さを示す音符で、4分音符の棒の右側に旗を1つ付けた形で示されます。8分音符が2つ以上連なる場合には、旗の代わりに連桁でつないで記すこともあります。

8分休符はちぶきゅうふ
8分音符と同じ長さの休符です。


16分音符じゅうろくぶおんぷ

全音符の16分の1の長さを示す音符。4分音符の棒の右側に、旗を2つ付けた形で示されます。16分音符が2つ以上連なる場合には、旗の代わりに連桁でつないで記すこともあります。


16分休符じゅうろくぶきゅうふ
16分音符と同じ長さの休符です。

付点音符ふてんおんぷ
音符の右側に小さな点(付点)が付いた音符。付点音符の長さは「もとの音符の長さ」+「その2分の1の長さ」になります。

付点休符ふてんきゅうふ
休符の右側に小さな点(付点)が付いた休符。付点休符の長さは「もとの休符の長さ」+「その2分の1の長さ」です。

ゴーストノート
アタック音だけを出して音程を伴わないピッキングノイズのような音を出すテクニック。左手で弦を深く押し込まず軽く触れる程度で弾くことで、ポコポコと音が途切れた効果が得られます。

短前打音たんぜんだおん
ある音符の前に小さく付けられた音符で、装飾的に演奏します。

ハーモニクス
倍音を出すテクニックで、ある一定の決まったポイントで左手指を弦に軽く触れた状態でピッキングして得ることができます。数字がひし形で囲まれています。


省略記号しょうりゃくきごう
小節を何度か繰り返す場合に、記譜を省略するための記号です。斜めの線は繰り返す小節数を表しています。左図の上は1小節、下は4小節を繰り返します。

2-2|小節・音符の上下

小節の上下、音符の上下には音符に関係する指示や奏法が書かれています。


コードネーム
和音の構成音がひと目で分かるように表した記号のことを「コードネーム」と言い、音符の上に記されます。英語音名と数字などで構成されています。

スタッカート
音符の上部に付いた小さな点で、記された音の長さよりも短く切って演奏することを示しています。



連符れんぷ
ある音符の長さを、通常の分割ではなく3等分や5等分などに分けた音符です。音符がくくられ、上または下に数字が書かれます。連符で多く登場するのは3連符で、バウンス・ビート(シャッフル・ビート)の土台にもなっています。

スライド
奏法の指示で、異なる音を繋ぐ弧線「スラー」に「s.」という表記が付きます。
ある音から同じ弦上の高い音、あるいは低い音へ移動するときに、指で弦を押さえたまま指板上を滑らせて移動する奏法のこと。このとき移動する間の音も鳴っている状態になります。
移動先の音は、ピッキングする場合としない場合があります。

グリスアップ

グリスダウン

奏法の指示で、弧線「スラー」に「g.」という表記が付きます。スライドとほぼ同じ意味ですが、行き着く先の音が指定されていないときに使われます。
グリスアップは押弦したまま高い音へ、グリスダウンは押弦したまま低い音へ移動します。

ハンマリング・オン
奏法の指示で、弧線「スラー」に「h.」という表記が付きます。ある音を弾いた次に、同じ弦上の高い音に移るとき、その音をピッキングせず、押弦側の指で弦を上からハンマーのように叩いて音を出します。

プリング・オフ
奏法の指示で、ある音を弾いた次に、同じ弦上の低い音に移る場合に前の音を押さえていた指で弦を引っ掻くようにして次の音を弾きます。ハンマリングとプリングはよく連続で使われます。

プル
アクセント(強く弾く)記号ですが、ベースの場合はスラップ奏法のときに弦を人差し指で引っ掛けるように弾く「プル」の指示として書かれています。

ヴィブラート
押弦する指で弦を揺らして音を震わせます。横方向(弦と水平方向)に動かす通常のものと、チョーキングのように縦方向に揺らす「チョーキング/ヴィブラート」があります。いずれも揺らす幅の大きさや速さによって、得られるニュアンスが変わってきます。

トリル
ある基準となる音と、その上部の隣接する音(通常はスケール上の次の音)とを交互に細かく演奏すること(その細かさはテンポなどによって異なる)。ハンマリングとプリングを連続させて使われることが多いです。

チョーキング
音を出したあとの押弦している指を縦方向、つまり弦の上方向に押し上げるか、あるいは下方向に引き下げることで音程を変える弾き方です。チョーキングする時の弦の上げ幅(下げ幅)で得られる音程が変わります。

クレッシェンド
次第に音を強く、大きくして演奏します。

rit.
リット
音符の上に書かれ、その時点からテンポを次第に落としていきます。曲の終わりで演奏が徐々にゆっくりになるときなどに書かれます。

フェルマータ
小節の上に書かれ、この記号のついた音符や休符をほどよく引き延ばします。曲の終わりでよく使用されます。

3-1|小節の右側

小節の縦の線の意味についてまとめています。


縦線じゅうせん

小節しょうせつ
垂直の線を「縦線」または「小節線」と言い、曲の拍子に合わせて楽譜を区切っています。縦線と縦線で区切られた楽譜のまとまりを「小節」といい、音楽の重要な単位となっています。

複縦線ふくじゅうせん
二重の垂直線で、調号や拍子など、その曲の重要な情報が変更される直前に使われます。

終止線しゅうしせん
曲の終わりを示す線で、最初の線は細く2本目は太く書かれた垂直の線で書かれています。

反復記号はんぷくきごう
リピートマーク
太線と細線の複縦線に2つの点を付けた記号です。向かい合わせになった記号2つに挟まれた部分を繰り返します。曲の冒頭から繰り返される場合は、始めの記号は省略されます。

3-2|小節の外・右上/右下

小節外側の右上・右下に書かれた記号は、その小節を弾き終わった後の次の行動を示しています。別の小節に飛んだり、曲の終わりなどの指示があります。


ダ・カーポ
小節の右上に書かれています。da capo(始めから)の略記です。D.C.と記されたところから曲の始めに戻り、Fineやフェルマータなどの終止記号まで演奏します。

ダルセーニョ
D.S.(ダルセーニョ)の指示があった際にセーニョ記号のところまで戻り、Fineやフェルマータなどの終止記号まで演奏します。

トゥ・コーダ
小節の右上に記されます。D.C.やD.S.で反復をした際に「To 」と書かれている小節まで弾いたら、次の小節にいかずコーダ記号のある小節まで飛んで演奏することを指示しています。

フィーネ
小節の右上に記されます。「終わり」という意味で、D.C.やD.S.で反復をした際にこのFineのところで演奏を終わります。

フェードアウト

リピート&フェードアウト
F.O(フェードアウト)は小節の右下に書かれ、録音された音源などで曲が徐々に小さくなって終わる場合に記されます。
Repert&F.O.(リピート&フェードアウト)は、反復記号の間を繰り返しながらフェードアウトして終わるときに記されます。

TAB譜の記号一覧まとめ

長文になりましたが最後まで見ていただきありがとうございます♪

このページでは、一般的なバンドスコアに登場する記号の中でベースに関係するものをできるだけ多く記載させていただきました。初めて譜面を読む、効率の良い譜面の読み方を知りたい!という方は、こちらの記事でご紹介しているのでよければ併せてご覧ください。

Emmie
Emmie

少しでもベース演奏のお役に立てれば幸いです♪

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